咬み合わせが部分的に逆になっている歯並び

正しい咬み合わせとは、下顎全体を上顎全体が覆っている状態です。これに対し、部分的に下顎が上顎を覆っている部分があるケースがあります。下顎全体が上顎を覆っているのであれば「受け口」ですが、このように咬み合わせが交叉している歯並びを「交叉咬合」「クロスバイト」といいます。上下の歯並びがすれ違っているように見えるため、「すれ違い咬合」ともいわれます。

「交叉咬合」「クロスバイト」の問題は、咬み合わせが悪いこと。正しく咀嚼ができず、咬む力が顎に均等に伝わらないため、顎の発達にも支障をきたします。それによって顎関節症(※)を引き起こすことにもなり、頭痛や肩こり、腰痛などを招いてしまうこともあります。

※「口が開かない」「口の開閉時に顎がカクカク鳴る」など、顎関節周辺に起こる症状の総称です。

また、上下の正中線(歯並びの中心)が合わないことが多く、見た目が気になるもの。心身ともに健康であるために、矯正治療をご検討ください。

交叉咬合、クロスバイトの原因

「交叉咬合」「クロスバイト」の原因には、おもに次の3つが考えられます。

1上下の顎の形や歯列弓(歯並びの湾曲)のずれ

上下の顎にずれがあると咬み合わせが悪くなり、交叉咬合を招くことがあります。

2日常のクセ

ほおづえは顎にかかる力のバランスを悪くし、顎の成長に悪影響を与えます。また、口呼吸なども舌の定位置を乱し、顎の変形を招く原因になります。

3偏った食事などによる、咬む刺激の不足

咬む力がバランスよく顎にかからないと、上下左右の顎が同じように成長しなくなることがあります。

顎の正しい成長は、正しい歯並び形成にはとても大切なもの。顎の成長過程にあるお子様の頃から注意してあげましょう。

交叉咬合、クロスバイトの治療法

この場合の治療法は、症状によって次のように異なります。

上下の歯列弓や顎の形が
ずれている場合
矯正治療によって上下の歯列弓のバランスを整えていきます。
上下の顎の形が
大きくずれている場合
上下の顎のバランスを整える外科手術を行います。

「交叉咬合」「クロスバイト」の治療は、さまざまな不正咬合(乱れた歯並び)の中でも比較的難しいといわれています。しかし矯正専門医による正しい診断と治療によって、十分に改善させることができます。全身に大きな影響が出る前に、お早めにご相談ください。

交叉咬合、クロスバイトの治療例

治療前

治療前

治療中

治療中

治療後

治療後

矯正装置にはさまざまな種類があります。
当院では矯正認定医が、一人ひとりに合った装置をご提案します。
装置についてくわしくは、「当院の矯正装置」をご覧ください。

矯正治療は、開始時期や治療法など、一人ひとりまったく異なります。
治療のご相談については、
「カウンセリング・セカンドオピニオンをご希望の方へ」をご覧ください。

当院の症例紹介はこちらをご覧ください

  • ページの先頭に戻る